社説:概算要求101兆円 「水膨れ」にあきれ返る
毎日新聞 2014年08月30日 02時32分
各省庁が2015年度予算の概算要求を財務省に提出した。一般会計予算の要求総額は14年度の要求額約99兆円を大きく上回り、過去最大の101兆円台となった。政府は成長戦略や骨太の方針、地方創生といった重点政策を実現するため、概算要求基準で4兆円の特別枠を設けた。この枠で定められた各省庁の上限まで要求を膨らませたことが大きい。
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「予算編成の過程で厳しく削ればいい」と見過ごすことはできない。昨年、政府は14年度当初予算と並行し、経済対策として13年度補正予算を編成した。両方を合わせた歳出規模は101兆円超に膨らんだ。今年も同じ流れが見え隠れする。
国の借金が1000兆円を超え、財政が危機的状況だから国民は消費増税の負担を受け入れたのだ。その中で予算要求を抑えず、これだけ水膨れさせるとは、政治家と官僚は国民の信頼にまったく反している。
省庁の要求額を14年度当初予算と比べると、国土交通省が16%増、農林水産省が14%増、文部科学省が10%増と軒並み大幅増だ。
昨年は要求項目に「成長戦略の具体化」「防災・減災」「国土強靱(きょうじん)化」の文言が並んでいた。今回はこれに「地方創生」「人口減少の克服」という言葉が加わった。
国交省は、公共事業関係費で約6兆円を要求した。道路、港湾、市街地などさまざまな社会資本の整備に充てる「社会資本整備総合交付金」は17%増の約1兆円を求めた。「若者が元気に働き、子どもを育て、次世代へ豊かな暮らしをつないでいく地方創生の取り組みをインフラ整備の面から支える」と説明する。
だが、公共事業の増額が本当に地方活性化や人口減対策になるのか大いに疑問がある。しかも、人件費や資材価格が上昇し、建設費は高騰を続けている。これ以上公共事業を積み増すと、民間事業の足を一段と引っ張りかねない。
要求の大幅増は安全保障や外交にも及ぶ。政権が力を入れる防衛予算の要求額は過去最高の5兆545億円となった。骨太の方針で戦略的外交の推進がうたわれたことに沿い、外務省は在外公館15カ所の新設や海外主要都市での情報・広報戦略拠点新設を求めた。
こうした要求の羅列を見ると、「選択と集中」や「メリハリ」といった予算編成の基本が感じられない。財政の危機的状況というのはただの方便なのか。
政府は予算編成で「経済再生と財政健全化の両立」を掲げるが、財政健全化が置き去りにされている。政府が本気で歳出抑制に取り組み、財政健全化に向き合う姿勢を見せてもらわないと、消費増税の負担を背負う国民は納得できない。
http://mainichi.jp/opinion/news/20140830k0000m070191000c.html
必要な予算を
削った
政権が
あった <;`∀´>