韓国の病院で起きた火災 違法増築などずさんな安全管理で被害が拡大
火災で37人が死亡した韓国の病院は、スプリンクラーが設置されていなかった
市の是正命令にもかかわらず、違法増築が12年から放置されていた実態も浮上
患者の一部が片手をベッドにくくりつけられていたことも明らかになっている
【韓国病院火災】スプリンクラー未設置、違法増築… ずさん管理でまたも被害拡大
【密陽=桜井紀雄】火災で37人が死亡した韓国南東部、密陽(ミリャン)の病院は、自力では動けない多くの入院患者を抱えていたにもかかわらず、スプリンクラーさえ設置されていなかった。
ずさんな安全管理が被害を拡大させるという“悲劇”が韓国でまたも繰り返された。
現場を27日に訪れた文在寅大統領は「安全な国を約束したが、惨事が繰り返され、国民に本当に申し訳ない」と述べ、安全管理を強化すべきだと強調した。
スプリンクラーについて、多くの犠牲者を出した病院本館は、規模から設置義務はなく、別館は法改正で対象となり、病院側は「来週中に設置しようとしていた」と説明した。だが、体が不自由な高齢患者が大半を占める中、「消火設備は必要だった」と基準を疑問視する声が高まっている。患者の一部は避難さえ促されなかったとも報じられ、病院の対応に非難の矛先が向けられている。
消防当局は27日、患者の一部が片手をベッドにくくりつけられていたと明らかにした。転落防止などのため、身体拘束は限定的に認められているが、こうした状況が救助活動を妨げたのも事実だ。
病棟の違法増築が密陽市の是正命令にもかかわらず、2012年から放置されていた実態も浮上。違法増築は昨年12月に火災で29人が死亡した中部、堤川(チェチョン)のビルでも指摘された。14年のセウォル号事故以来、多数の犠牲者が出てようやくずさんな管理が表面化する事態が繰り返されている。
