
日独首脳、軍事・テロ情報を共有 保護協定で大筋合意
2019/2/4 22:00
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40881040U9A200C1PP8000/
安倍晋三首相は4日、ドイツのメルケル首相との会談で、部隊の運用計画やテロ情勢など軍事機密を共有しやすくする「情報保護協定」の締結で大筋合意した。安全保障・防衛協力の推進を確認した。英国の欧州連合(EU)離脱を巡り協調して対応する方針でも一致し「合意なき離脱」の回避の必要性を伝えた。
情報保護協定は軍事情報や装備品の性能など防衛秘密を交換するための枠組み。提供した情報の流出を防ぐため、相手国に厳しい情報管理を義務づける。日本は米国、英国、オーストラリアなどと同協定を結んでいる。
会談では安倍政権が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けても意見交換した。人材育成を念頭に、国連平和維持活動(PKO)での協力も話し合った。北朝鮮の核・ミサイル問題に連携して対応する方針でも一致した。
両首脳は日本とEUの経済連携協定(EPA)の発効を歓迎した。トランプ米政権の経済政策をはじめとした世界的な保護主義が台頭するなか、自由貿易と多国間体制の重要性を確認した。
メルケル氏の来日は2016年5月以来、約3年ぶり。
2019年2月4日 / 20:37 / 2時間前更新
日独首脳会談、情報保護協定で大筋合意=安倍首相
Reuters Staff
https://jp.reuters.com/article/abe-merkel-idJPKCN1PT11U
[東京 4日 ロイター] - 安倍晋三首相は4日、来日しているメルケル独首相との首脳会談後の記者会見で、機密情報の交換を容易にする「情報保護協定」を締結することで大筋合意したと述べた。「日本とドイツはルールに基づく秩序のため責任が大きい」として自由貿易体制を維持する重要性でも一致し、経済面での関係強化で合意した。6月に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合の成功に向けた協力でも一致した。
<日独はルールに基づいた国際秩序に責任>
安倍首相は「情報協定の締結交渉の大筋合意を踏まえ、協力を推進していくことで一致した。自由で開かれた太平洋の実現に向けて日独の協力で一致した」と述べた。
米国などによる保護貿易的な動きを念頭に、「日独はルールに基づいた国際秩序の維持や国際社会の安定と繁栄のために果たすべき責任はますます大きくなっている」と述べた。
6月大阪市で開催する20カ国・地域(G20)サミットの成功に向け、メルケル首相が支持を表明した。
また、日独首脳は自動車の自動運転技術の共同研究強化でも合意した。
両首脳は英国についても情報交換し、安倍首相は「世界経済に対する英国の欧州連合(EU)離脱の影響を最小限にする必要がある。合意なき離脱は是非回避すべき」と強調した。
北朝鮮情勢についても「北朝鮮による大量破壊兵器、あらゆる射程の大陸間弾道ミサイルの検証可能かつ不可逆的な廃棄(CVID)の実現、および安保理決議の履行の必要性について一致」したといい、拉致問題の早期解決でメルケル首相の支持を得たという。
欧州に関しては「日独が連携して西バルカン地域の欧州統合を支援して強く結束した欧州を支援していく」ことで合意した。
日独首脳会談 経済面での関係強化で合意
2019年2月4日 19時21分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190204/k10011803361000.html
安倍総理大臣は4日夜、ドイツのメルケル首相と首脳会談を行い、EUとのEPA=経済連携協定が発効したことを踏まえて、経済面での関係強化で合意しました。また会談で、安倍総理大臣はイギリスのEUからの離脱について、取り決めがないまま離脱する「合意なき離脱」にならないようドイツの協力を強く期待していると伝えました。
ドイツのメルケル首相は、4日から2日間の日程で3年ぶりに日本を訪れていて、午後6時すぎから総理大臣官邸で、安倍総理大臣と去年10月以来、18回目となる首脳会談を行いました。
会談の冒頭、安倍総理大臣は「世界で保護主義が広がり、イギリスがEU離脱に向かう中、日本とドイツが世界で担う役割はますます大きくなっている。日EU・EPAの発効直後の訪日は日独の経済関係の強化と自由貿易の推進に向けた力強いメッセージだ」と述べました。
また、メルケル首相は「日本はG20の議長国であり、ドイツとともにルールに基づく秩序を代表する国だ。ロシアは日本とEUにとって隣国で、日本とドイツは中国との関係も密接であり、われわれの協力は大変大事だ」と述べました。
会談で両首脳は、EUとのEPA=経済連携協定が今月1日に発効したことを踏まえて経済面での関係強化や、AI=人工知能や自動運転など先端技術分野での協力推進で合意しました。
また両首脳は、防衛協力の推進に向けて機密情報を保護するための協定締結で大筋で合意したほか、ことし6月に大阪で開かれるG20サミットの成功へ協力していくことも確認しました。
一方、会談では、イギリスが離脱協定案の修正に向けてEUと再交渉する意向を示していることをめぐっても意見を交わし、安倍総理大臣は、EUとの取り決めがないまま離脱する「合意なき離脱」とならないようドイツの協力を強く期待していると伝えました。
安倍総理大臣は、会談のあとの共同記者会見で「日EU・EPAの発効により誕生した世界最大の自由な経済圏を日独でけん引していく。そのためにもヨーロッパと世界経済に対するイギリスの離脱を最小化する必要がある。『合意なき離脱』は回避すべきだ」と述べました。
メルケル首相「国際貿易や気候変動など協力」
ドイツのメルケル首相は首脳会談のあとの記者会見で、「安倍総理大臣とは就任以来、17回にわたって会談し、つねによい協力関係を築いてきた」と述べました。
そのうえで、「G20に向け、国際貿易や気候変動などの分野に加え、日本が力を入れる第4次産業革命の推進でも協力したい。日本は来年のオリンピックで、自動運転などの技術がどう進化しているかを世界に示すチャンスがあり、ドイツとしてもAI=人工知能の分野で協力していきたい」と述べました。
ロシアとの関係について、「日本とドイツは遠く離れているが、その間に存在しているのはロシアだけだ。ロシアとの間で両国はさまざまな協力関係がある一方で、課題もある。日本がロシアと平和条約を締結できるようドイツとしても支援していく」と述べました。
イギリスのEUからの離脱については「『合意なき離脱』となれば、不透明感がさらに増すことになり、これを避けるためにあらゆることをしたい」と述べる一方で、「離脱協定は長期にわたる交渉の結果で、再交渉は望まない」としています。
さらに、混乱が続くベネズエラ情勢についてメルケル首相は「今のところ大統領選挙の実施についての発表はなく、グアイド国会議長に選挙プロセスをできるだけ早く始めるよう求める。彼が暫定大統領だ」と述べ、グアイド国会議長を暫定大統領として認めるとの認識を示しました。