韓国は中国製ワクチン接種者を世界で初めて隔離免除、中国は接種済みの入国者も3週間隔離
「対中防疫で低姿勢」との指摘…中国製ワクチン効果に対する懸念、今も
中国・北京でビジネスをしているパク・キョンヨンさん(仮名)は先日、韓国発のニュースに心躍った。「韓国政府では来月1日から、中国製ワクチン(シノファームとシノバック)を接種した人がビジネス上の重要な理由や直系家族訪問などのため韓国に入国する際、2週間の自己隔離を免除する」というニュースだった。今年5月にシノバック製ワクチンを接種したパクさんは韓国に一時帰国する準備を始めた。ところが、その喜びはつかの間のものだった。
「韓国から中国に戻った後に3週間隔離される」という中国の防疫措置はそのまま変わらないことを確認し、失望するしかなかったのだ。隔離場所から3週間出られなければ仕事に大きな支障が出る。パクさんは「中国在住の韓国人にとって、韓国国内の隔離免除は良いニュースだ。韓国は中国に対して防疫の敷居を低くしているのに、中国は相互主義を適用せず、(防疫措置が)変わらないのは納得し難い」と話す。
中国国営メディアによると、韓国は、シノファームとシノバックという中国製ワクチン2種を接種した渡航者の入国時に自己隔離を完全に免除する、世界で初めての国だという。中国製ワクチンを接種した人は中国だけで7億人を超える。それでも中国はワクチンを接種した人が中国に入国する際は、3週間の隔離措置を続けるとのことだ。北京の消息筋は「7月1日の中国共産党100周年記念や来年2月の北京冬季五輪といった大型の国家行事を控えており、高水準の防疫を維持しようという雰囲気だ」「隔離期間の短縮・免除などは当分、難しいものと見られる」と語った。
ワクチンの効果に対する懸念が解消されていない点も、こうした見通しの根拠となっている。広東省では先日、病院の医療従事者らが新型コロナウイルスに感染した。これらの人々はワクチン優先接種対象者だが、中国製ワクチンの接種を受けていながら感染した可能性がある。中国保健当局は記者会見で、「広東省の新型コロナ感染者はワクチンを接種したのか」との質問に、「ワクチンの保護効果は100%ではない」「ワクチンの保護効果や持続性に対する研究が必要だ」と述べた。
韓国の保健当局は「世界保健機関(WHO)が緊急使用を承認したワクチン7種に適用する措置であって、中国製ワクチンにのみ特典を与えているわけではない」としている。しかし、中国国内で暮らす韓国人たちの間では、「韓国が中国に『ワクチン・パスポート』(ワクチン接種者に入国時の隔離免除やビザ優先発給などのメリット)のような特典を与えることにしたのだから、中国からも隔離期間短縮・ビザ発給制限緩和などに相当する措置を受けるべきだ」との指摘もある。中国にある韓国企業関係者らは、家族を中国に連れて来たくても、中国当局が新型コロナ防疫を理由に家族ビザを出さないため、生活に困難を来している。中国防疫当局は今年初め、入国者に対して「新型コロナ感染の有無を確認する」として、のどや鼻だけでなく、肛門の中まで検査して問題になった。