【主張】 「児童手当」合意 バラマキを継続するのか
2012.3.16 03:08民主、自民、公明の3党が、現行の「子ども手当」を廃止した後の新たな制度
について合意した。名称こそ、かつての「児童手当」に戻しはしたが、その内容
は現状とさほど変わらない。バラマキの継続と言わざるを得ない。
子ども手当を見直すのは、東日本大震災の復興財源を捻出するため、不要不
急の予算を洗い直す必要があったからだ。与野党は、国家財政の厳しさを踏ま
えた支給基準に改めるべきだろう。
3党の合意によれば、支給額は3歳未満が月1万5千円、3歳から小学生は第
2子まで1万円、第3子以降は1万5千円、中学生は1万円となる。一律1万3千
円の支給だった子ども手当より減った部分があるものの、かつての児童手当の
原則的な支給水準5千円に比べれば大盤振る舞いだ。
自民、公明が求めていた所得制限が盛り込まれたが、年収960万円以上(夫
婦と子供2人)と高水準にしたため、9割の子供が対象になる。これでは、すべて
の子供を対象とする子ども手当と大差がない。
さらに、子ども手当の導入に伴って年少扶養控除が廃止されたことで負担増と
なった世帯もあることから、所得制限基準額以上の世帯には子供1人あたり月
額5千円を支給する。「当分の間の特例」と位置づけたが、所得制限の意義を損
なうことにならないか。
結果として、財源も子ども手当と隔たりない2・3兆円ほどが必要になる。自
民、公明両党は昨年8月の3党合意までは、子ども手当を「バラマキ4K」などと
して批判を繰り返してきたが、これでは「変節」との指摘を受けても仕方あるま
い。
一方、社会全体で子育てするという子ども手当の制度理念を改め、法律の目
的規定に「父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有する」と
明記したことは評価したい。
子ども手当は、民主党が平成21年の総選挙で掲げ、マニフェストの金看板と
して政権交代の強力な推進力となった。しかし、政策効果が曖昧なうえ、巨額な
財源の手当てもつかず、批判を浴びてきた。廃止されたことは当然だ。
民主党は、金看板の政策で行き詰まりが明らかになった以上、政権にとどまる
正当性を失ったと言わざるを得ない。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120316/plc12031603090000-n1.htm
子ども手当で釣り上げた政権だから
やめるわけにはいきません