保守牙城の釜山に異変 「盧武鉉の風」再び
2012.4.7 08:49 (1/2ページ)
有権者と握手するセヌリ党の孫受祚候補(左)(加藤達也撮影)
11日投開票の韓国総選挙は、各地で与野党が接戦を展開する中、終盤を迎える。今回特に注目されているのが、韓国第2の都市、南東部の釜山だ。伝 統的に圧倒的な保守地盤だったが、盧武鉉(ノムヒョン)前政権の流れをくむ最大野党・民主統合党が、かつて盧武鉉前大統領を支え12月の次期大統領選挙の 有力候補に挙げられる候補らを大量投入。“盧武鉉の風”で与党・セヌリ党を揺さぶっている。(釜山 加藤達也)
女刺客
「がんばります。よろしくお願いします」
4日午後2時。幅5メートルほどの曲がりくねった路地の両側に海産物、日用品や食品を扱う店が軒を連ねる釜山市沙上(ササン)の旧毛羅市場に、女性の声が響く。セヌリ党の孫受祚(ソンスジョ)候補(27)だ。
「女刺客」。身長155センチと小柄で若い孫氏を、韓国メディアは、2009年の衆院選で自民党の久間章生元防衛相を破った民主党の福田衣里子氏になぞらえてこう呼ぶ。
長らく“保守王国”と呼ばれてきた釜山・慶尚南道地域。しかし、2002年の大統領選で地元出身の革新系候補、盧武鉉氏が当選し、全国的な“盧武鉉フィー バー”が起きた。現在は市内18の選挙区のうち、民主統合党の現有議席は趙慶泰(チョギョンテ)氏のただ1つ。保守の地盤は依然、守られている。
ただ、今回の選挙で、様相は変わった。民主統合党は、盧前大統領の秘書室長で次期大統領選の有力候補と目される弁護士、文在寅(ムンジェイン)氏(59) を沙上選挙区に投入、セヌリ党が送り込んだ「女刺客」を上回る勢いで、趙慶泰氏に続く釜山の2議席目をほぼ固めている。
このニュースの写真