【コラム】韓国はよい国
中央日報
私たちは、私たちが考えているよりも、はるかによい国に暮らしている。 毎日ドタバタし、腹立たしいことが多い国で、何の寝言だと? そうではない。 間違いない事実だ。 大統領選挙を控えて、またも現政権の審判を叫ぶ国でどういう思惑だと? そうではない。 与野党とは関係なく、ありのままに見なければならない。 目を国の外に、世界に向ければ、実際に韓国のよい点はたくさん見える。
山、水、電気、医療、交通…。無作為に羅列したが、それなりに秩序がある。 山は私たちに与えられた自然だ。 水・電気は私たちが作って使用している資源だ。 医療・交通は私たちが作ったシステムだ。
光州(クァンジュ)無等山(ムドゥンサン)、釜山(プサン)金井山(クムジョンサン)、ソウル北漢山(プッカンサン)のように世界のどこにも大都市の近くにこうした安らかな自然が存在する国はない。 水や電気をこのように安くふんだんに使っている国も珍しい。 韓国の健康保険システムは世界のほとんどの国がうらやましがるレベルだ。 電車・バスがこれほど便利に連結し、大衆交通の料金が安い国は韓国以外に探すのは難しい。
この世の中、悪い点を見ようとすると切りがなく、よい点ばかり見ようとすると目がくらむ。それでもついでに韓国のよい点をもう一つ見るのなら、断然、国家格付けだ。
グラフから分かるように、08年から始まった世界経済危機の中で韓国は格付けが上がった。世界で同じ期間に格上げされた国は、韓国のほか、豪州、チリ、チェコ、イスラエル、トルコの5カ国だけだ。 多くの国は格付けが落ちた。 ワールドカップ(W杯)の試合だったら歓呼することだ。 逆にコリアの国家格付けが落ちたとすれば? 私たちの生活には、大小の津波が押し寄せただろう。
なぜコリアは格付けが上がったのか。 その理由は2つ、成長と財政だ。
まず、まだ韓国の経済成長は相対的によいほうだ。 格付け機関ムーディーズの分析を見ると、2005年から2011年までの成長実績や今年以降2017年までの成長見通しで、コリアは日本・欧州連合(EU)・米国をすべて上回る。 先進国と成長率を比較して1%ポイント以上高ければ、それは大きな差だ。
財政は現在でも目を引く。 グラフに見られるように、韓国の負債は世界のどこに出しても健全なレベルだ。 ムーディーズはこれを評価し、「実弾が豊富」(room for maneuver)と言った。
では、韓国はよい国なのか。
寿命は長くなるが、出産が少なく、老いた国へと向かう速度が最も速い国。
よい雇用が創出されず、生活が苦しい非正規職と閉鎖する自営業の問題が積み重なってきた国。
国は負債が少ないという評価を受けるが、低所得層の負債は増え続ける国。
朴正煕(パク・ジョンヒ)独裁を経験した人々が見れば、ネコの前のネズミ格の‘李明博独裁’に耐えられないと怒りを噴出する国。
世界でただ一つ残った体制の北朝鮮が同族で、隣にある国。
こうした国で大統領を名乗り出る候補を、私たちはどんな基準で選ぶべきなのか。
総選挙後、野党の候補も福祉とともに成長を語り始めた。 よい兆しだ。 成長談論なく執権を語ることはできず、福祉は当初、成長とぶつかって戦わなければならない運命ではなかった。 いま福祉を話せるのも、歴代政権が守ってきた成長と財政があったから可能なことだ。 なぜ最初からしなかったのかと言うかもしれないが、一方ではそのために今、世界の経済危機の中で唯一「実弾が豊富」な国ということだ。 その歴代政権は李明博、盧武鉉(ノ・ムヒョン)、金大中(キム・デジュン)、金泳三(キム・ヨンサム)、盧泰愚(ノ・テウ)、全斗換(チョン・ドゥファン)、朴正煕(パク・ジョンヒ)政権だった。 一つの政権が受ける勲章ではない。 すべてが寄与した。 今では誰もが福祉を話すが、当然そうでなければならず、また誰もが耳を傾けたくなるだろう。 ただ、簡単な基準一つを持って判断しよう。 ギリシャのように国を食いつぶせばそれで終わりだ。 今回の大統領選挙の公約で誰がどんな話をするのか、その基準で厳密に見よう。
同じく高齢化も、家計負債も、二極化も、雇用も南北分断もすべて足元の火だが、こうしてみると、この国も実に問題が多い。 他の国と同じように。 今年の大統領選候補の公約は結局、似たようなものになるだろう。 左右が色あせながら。 それは望ましい。 ただ、何で判断するのか。
未来だ。 それも非常に具体的な未来像。 山・水・電気・医療・交通・成長・財政・格付け…。 こうしたよい点を守ったり、よりよくする未来だ。 結局、国家の枠だ。 有権者はそれを見て投票するはずだ。 格付け? お金を貸して、踏み倒される心配が少ないという話だ。 私たちの未来が切実なのは投資だ。 次の機会では投資と雇用について話そう。
金秀吉(キム・スギル)主筆
新聞等のマスコミの良い所は、過去の記事を読み返す事が出来て、検証できることだ。