「円相場と家計負債が韓国経済の不確定要素」
「今後の韓国経済にとって最大の不確定要素は、
第一に輸出競争力と直結するウォンの対円相場、第二に家計債務、中でも賃貸住宅の保証金問題だ」
大手投資銀行JPモルガンのチーフストラテジスト(アジア・新興市場担当)を務めるアドリアン・モワット氏の指摘だ。
アジアと世界の新興市場30カ国余りの投資戦略を統括するモワット氏は、1989年の初訪韓以来、毎年3-4回韓国を訪れている。
モワット氏は「韓国の家計債務は今に始まった問題ではないが、
以前は住宅価格が高騰した時期にマイホーム取得のために借り入れた住宅ローンが問題だった。
そして、2000年代以降はクレジットカード債務が問題だった。
最近は賃貸住宅の保証金が高騰し、保証金ローンが行き過ぎていることが問題だ」と述べた。
今後不動産価格が揺らいだり、保証金相場が下落したりすれば、
保証金ローン負債問題が混乱を生みかねないと懸念したものだ。
モワット氏は「保証金は不動産の換金性を高めるため、開発時代に導入した制度のようだが、行き過ぎた面がある。
保証金問題の改革案は韓国政府が決定すべき問題だが、世界的には家を借りる際、
家賃の3-4カ月分の保証金を預け、毎月家賃を支払うというのが標準だ。
韓国は全く違う方向に動いており、改革が必要だ」と指摘した。
円相場については、「韓国と日本は先進国市場などで輸出をめぐり激しく競争する相手同士であり、
為替相場は輸出競争力を左右する重大な要素だ。
これまで外部では、韓国経済の主なリスク要因として外貨準備高、経常収支を挙げていたが、
今年は円相場(円安)が韓国経済の脅威になっている」と分析した。
モワット氏は「韓国経済は2003年に発生したクレジットカード問題からまだ完全に回復してはいないようだ。
行き過ぎた学習塾費用も韓国経済の足かせとなっている」と指摘した。
韓国株式市場の見通しについて、モワット氏は「米国の量的緩和縮小は韓国にとって好材料で、
我々は海外の投資家に対し、韓国市場での買いを推奨している」と説明した。
ただ、モワット氏は「少子高齢化に直面した状況で、韓国企業の内需市場と内需産業は依然見通しが暗い。
我々は内需産業には売り推奨、輸出産業には買い推奨という投資意見を出している」と述べた。
量的緩和縮小の時期については、「当初は来年4月が有力だったが、
最近の流れでは来年1月に行われる可能性も高いとみている」と述べた。
中国経済については、中国の生産者物価指数(PPI)が1年7カ月連続で低下しており、デフレ懸念もみられると指摘した。
その上で、中国の財政赤字や政府債務が拡大の兆しを見せていることに触れ、
「中国は今後、財政改革も重要な課題になる」と述べた。
李仁烈(イ・インヨル)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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