「私、中国人ではありません」 間違われて実感した欧州での中国メディアの進出ぶり
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独北部で7月上旬に開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議の際、国際メディアセンターで仕事をしていると、突然、東アジア系の記者らが理解できない言葉で話しかけてきた。中国語のようだ。「申し訳ありませんが、私、日本人なんです」。英語で返した。
中国人観光客が増えた欧州では街で「ニーハオ」と声をかけられることは、もう珍しくない。だから東アジア系の私をみて中国人と即断したのか。それとも容姿が本当に中国人のようにみえたのだろうか? 理由は別。手元にあった新聞だった。中国人記者は数紙のドイツの新聞に、中国の英字紙が紛れていたのを指さして説明した。「中国の新聞を読んでるから、中国人だと思った」
センターでは独主要紙が無料でスタンドに置かれていた。国外メディアは見た限り、中国英字紙の欧州版が唯一。中国の習近平国家主席は会議の重要人物の一人だったので、参考に手にしていたのだ。習氏の言動のアピールを中心とする報道には想像していたとはいえ、引いてしまったが…。
欧州各地を訪れると中国メディアの進出ぶりが目につくことも多い。ホテルではテレビに中国国営の国際放送が流れ、中国の英字紙が備えられていることもある。日本の情報や立場をどう発信するか、考えさせられもする。(宮下日出男)