韓国の月探査事業、4年で座礁の危機…月軌道船の基本設計も終わっていない状況=韓国の反応
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韓国のポータルサイトネイバーから、「(単独)”無理な目標”一方推進…月軌道船の基本設計も終わらず」という記事を翻訳してご紹介。
(単独)「無理な目標」一方推進…月軌道船の基本設計も終わらず
2019.11.18|午後2:09|ハンギョレ
政府「月探査事業」4年で座礁の危機
●企画研究水準の事業を急きょ前倒し
●技術水準評価・現場の意見収集なく
●「非現実的目標」一方的な設定・推進
●限界にぶつかり、基本設計も終わらず
●研究員ら「設計再検討の機会も逃す」
●「550キロ」軌道船重量、毎回超過
●燃料量問題も、すでにタンク製作
●「軌跡変更の代案」NASAの協力が必須だが
●政府・航宇研のその場しのぎの策が危機を大きくする

韓国航空宇宙研究院が開発中の月の軌道船が地球を出発して月周辺の軌道を回る姿を描いた想像図。 韓国航空宇宙研究院提供
事業が本格化してから4年、いまだ基本設計すら終わっていない月軌道船事業が、今度は中核事業パートナーである米航空宇宙局(NASA)の反対にあい漂流することになったのは、事業推進過程で示した政府と韓国航空宇宙研究院の一方的な態度が主な原因と指摘されている。
国内の技術水準に対する客観的な評価や研究現場の十分な意見収集なしに主要目標を設定し、問題が起これば計画全般を見直す代わりに、その場しのぎの処方で対応したため、状況をさらにこじらせたという批判だ。
月軌道船事業は当初、参与政府(発射時期2020年)の時に始め、李明博政府(2023年)を経る間までは、遠い未来を見据えた企画研究水準だった。
そうするうちに、2012年12月の大統領選挙候補テレビ討論会で、「2020年に月に太極旗がはためくことになるだろう」と宣言した朴槿恵大統領が当選し、状況が変わった。
就任3ヶ月後の2013年5月、月軌道船事業が国政課題に選定され、開発期間は3年(2015~2017年)に大幅に繰り上げられるなど、非現実的な事業目標が設定された。
事業推進の過程をよく知る航宇研関係者A氏は、ハンギョレの記者との通話で「地球を周回する人工衛星も開発期間が4~5年ほどだが、月周辺を回る衛星を3年で開発するというものは荒唐無稽な発想だった」とし、「最初のボタンから掛け間違えた」と指摘した。

その後、主な事業内容は、現場で事業を実行する研究員らの判断や国内の技術水準と関係なく決定され、変わった。
2014年9月には、①4つの搭載体(カメラなど、様々な月探査装備)を載せた②総重量550キロの月軌道船を③月高度100キロで④円形で⑤1年間運用するという内容で、企画財政部の予備妥当性調査を通過した。
2016年1月には搭載体数を4個から6個に増やした「月探査基本計画」が国家宇宙委員会を通過したのに続き、12月には「1年円形軌道」を前提に、航宇研とNASAが協力約定を締結した。NASAは深宇宙通信などを提供し、韓国はNASAのカメラ(シャドーカム)を軌道船に追加で搭載する内容だ。
現場の意見を反映していない事業内容の変更について、航宇研の月探査事業団所属の研究チームは、初期から「非現実的」という意見を出した。B研究員は「そもそも各種部品や装備、搭載体数、必要燃料量などを計算して軌道線の目標重量などを導き出したものではなかった」と批判した。
「2段階の月着陸船に使う韓国型発射機体は最大550キロまで月に送ることができるので、1段階の軌道船重量も(米国のロケットを使うにしても)550キロに合わせろというのがすべてだった」ということだ。軌道船の設計重量は2018年9月610キロ、2019年3月638~662キロ、最近は678キロで一度も550キロに合わせたことなく、膨らむ一方である。増えた重量で1年間任務を終えるには、軌道線の月の周辺軌道を円形から楕円形に変えるしかないというのが、今年9月、科学技術情報通信部が発表した内容だ。
航宇研内部専門家らで構成された「事業管理委員会」は、今年3月に出した独自検討報告書で、重量制限の解除は避けられないと指摘しながら、重量増加による燃料不足問題を解決する8つの理論的な代案(燃料タンクの拡大、軌道変更、任務期間の短縮、月まで行く経路(軌跡)変更など)を選び、それぞれの長所と短所を分析した。
ここで管理委は、軌道変更と任務期間の短縮には「NASAの同意が必要だ」という点を強調した。しかし、政府と韓国航空宇宙研究院は、今年9月、NASAと合意していない軌道変更(高度100キロ☓300キロ楕円形軌道)案を発表したが、結局、NASAの反対にあった。
李哲熙議員は「航宇研と科技情報通信部が毎度、目の前の責任を回避することだけに汲々として、問題を大きくした」と指摘した。
B研究員は、「(新政権に入って)各種問題が十分露出していたにも関わらず、2017年8月、国家宇宙委員会が発射時期(2018年→2020年)だけ延ばして他の条件は維持するようにし、設計全般を再検討する機会を逃したのが一番痛い」とし、「科技情通部が9月に重量制限解除(最大678キロ)も発表したが、すでに燃料タンクが製作されて、燃料が不足するのは変わらない。これを解決する軌跡変更案は、国内の独自技術では難しく、既存のNASAとの協約の範囲を超えて支援を受けることも難しい状況だ」と述べた。