看護師親子のコロナ感染に震える釜山、1200人超が隔離・調査中
感染者の病棟に勤務していた看護師が先に感染
「父は娘からの2次感染と推定」
接触者・自己隔離者が1200人超
19日に新型コロナウイルスに感染していることが確認された釜山の男性とその娘に関連し、疫学調査で接触者が450人に達すると推定され、釜山と慶尚南道の保健当局が非常事態に陥っている。また、この親子の感染は、看護師である娘が釜山医療院内で先に感染し、父が2次感染者であることが疫学調査の結果から推定されている。
釜山市は20日、新型コロナウイルスに関するオンライン記者会見で「釜山医療院の看護師Aさん(25)が病院内での接触で感染し、その後家族間の濃厚接触によって父のBさん(58)も感染したと推定される」と発表した。
Aさんは、大邱の療養型病院から転院してきた新型コロナウイルスの感染者9人が入院している病棟で勤務していた。釜山市は「Aさんは勤務病棟の入院患者と接触する過程で感染したとみられる」と説明した。
保健当局の疫学調査の結果、Aさんは16日、釜山医療院での健康診断で撮影した胸部X線画像で感染が疑われる症状がみられた。その後18日午後に新型コロナウイルス陽性と判定され、19日に撮影したCT(コンピュータ断層撮影法)で肺炎と診断された。
また、Aさんの行動履歴を確認した結果、今月4日、9日、14日、17日に釜山北部にある両親の家を訪れていた。Aさんが4日に初めて両親宅を訪れた4日後の今月8日、父親のBさんに初めて倦怠感や疲労感、めまいなど新型コロナウイルス感染が疑われる症状が現れた。
市保健当局は「これらの状況からみて、看護師である娘のAさんが先に感染し、父親のBさんに伝染したと推定される」と説明した。新型コロナウイルスの診断は18日午前、父親のBさんが先に陽性と判定され、娘のAさんは18日午後の検査で陽性と判定された。
看護師のAさんの感染が分かると、保健当局は同日午後、Aさんの勤務する病棟で一緒に働いているか、Aさんと接触した医療スタッフ152人を医療院の5-7階に19日から5月4日までコホート隔離(集団隔離)するとともに、全数検査を実施した。また、釜山医療院が地域の新型コロナウイルス感染症患者の専門病院であることを勘案し、20日には残りのスタッフ700人に対する検査に入った。市側は「釜山医療院の勤務者856人全員を検査する予定」と説明した。
釜山市蓮堤区巨堤洞にある釜山医療院には、本館、老人病院、健康検診センター、葬儀場、寄宿舎の5つの建物がある。本館は254の病室があり、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降は全て空室にし、現在は感染者24人が入院・治療を受けている。感染者はほとんどが本館2階の病室で治療を受けており、コホート隔離となった152人は本館東側5-7階にいる。
看護師のAさんは、自宅は慶尚南道梁山市だが、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化して以降は主に医療院の寄宿舎で生活し、両親の家だけ4回訪れていたことが分かった。両親の家を訪れる際には主に地下鉄を利用していたという。父親のBさんは釜山のある高校の職員で、8日に感染が疑われる症状が出て以降は病院2か所に計4回、江西区にある教会の復活祭の礼拝、慶尚南道金海の飲食店、喫茶店、慶尚南道咸安郡の母親の家、職場などを訪れていた。移動は主に自家用車だったという。
市側は「Bさんは初めて症状が出て以降、1軒目の病院を3回、別の病院を1回訪れ、本人と医療スタッフは全員マスクを着用していたことが確認された」と話した。
保健当局はBさんに関連し、江西区の教会での復活祭の礼拝に参加した149人と、病院・飲食店・勤務先の学校での接触者147人の計290人超を自己隔離とし、新型コロナウイルスの検査を進めている。保健当局はBさんが通っている教会と勤務先の学校で防疫作業を行い、当面閉鎖することを決めた。
AさんとBさんとの接触があって新型コロナウイルスの検査を受けたか、自己隔離中の人は、現時点で約1200人に達している。市の関係者は「感染者の家族や寄宿舎の同居者など濃厚接触者、教会での接触者82人、釜山医療院の830人などに対する検査結果は全て陰性だった」として「残りの接触者は検査中あるいは自己隔離中で、今後の状況の変化を鋭意注視している」と話した。
Bさんが慶尚南道地域を訪れたことが分かると、慶尚南道も接触者の把握に乗り出すなど、緊張が高まっている。慶尚南道側は「Bさんは金海の飲食店を訪れ、咸安郡の両親宅に立ち寄ったが、この過程で道内の接触者46人に達することが把握された」として「接触者は直ちに自己隔離とし、新型コロナウイルスの検査を進めており、6人は陰性、残りは検査中」と明らかにした。