脳内に66年前の銃弾、本人は摘出希望も医師は慎重-ロシア
2010/05/17(月) 09:56
ロシア連邦の東シベリア南部、チタ市に住むイワン・ニコーリン(86歳)さんは、第2次世界大戦時に受けた銃弾が、いまだに脳内にあるままだ。数年前から手足のしびれや痛みがひどくなり、銃弾が原因と考えたニコーリンさんは摘出手術を望んでいるが、医師は判断を下せないでいるという。揚子晩報などが報じた。
第2次世界大戦で旧ソ連がナチス・ドイツと死闘を続けていた1942年、18歳のニコーリンさんはソ連軍の情報工作員になった。44年9月にドイツ占領下ポーランドのワルシャワ市に入り、18人で編成されるチームの一員としてドイツ軍司令部のひとつを襲撃。作戦は成功したが、引き上げ時にドイツ軍将校がニコーリンさんに向け拳銃を発射。弾丸は頭部に命中した。
ニコーリンさんによると、「その瞬間、視界が真っ暗になった」という。ニコーリンさんは仲間により、後方に搬送された。意識を取り戻したのはモスクワ市内の病院。頭部に銃弾を受けてから20日後だった。
ニコーリンさんは銃弾の摘出手術を受けたが、当時は頭部を撮影するX線装置もなく、医師は脳内の様子を肉眼で確認してから「銃弾の位置が悪い。あまりにも危険」と判断、手術を中断して傷口を閉じた。そして、ニコーリンさんの脳内には、第二次世界大戦中に受けた銃弾が残ることになった。
当初は手足のまひがひどく、政府の年金に頼る生活だったが、次第に普通の人と同じように生活できるようになった。しかし数年前から、手足のしびれや痛みがひどくなったため、ニコーリンさんは銃弾の摘出手術を希望している。医師らは「脳内に銃弾を残したまま66年間も生きられたことは、奇跡だ」と驚く一方、かなり危険な手術であるため、実施した方がよいかどうか、判断が下せないでいるという。(編集担当:如月隼人)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0517&f=national_0517_003.shtml