2010年4月16日 朝刊
JR東海などが超電導リニアモーターカーの輸出を協議しているアメリカ・メリーランド州の「ボルティモア開発公社」が、首都ワシントン-同州ボルティモア間で2017年の開業を目指していることが15日、公社側への取材で分かった。構想通りに計画が進んだ場合、25年が目標の東京-名古屋間開業よりも先になる可能性もある。
構想では、17年にワシントン-ボルティモア国際空港-ボルティモア市内でリニアを開業させ、将来はニューヨークやボストンまで延伸したい考え。ワシントン-ボルティモア間の64キロを18分以内、ワシントン-ニューヨーク間は73分で結ぶ構想だ。

同公社にはボルティモア市などが出資。インフラ整備の計画立案などを担っており、1992年からリニアネットワークの構想を練ってきた。JR東海の技術や国際協力銀行(JBIC)の融資を活用するためには、連邦政府から環境への影響など技術面の評価と、予算の割り当てを受ける必要がある。
本紙の取材に対し、公社は「JR東海の技術とJBICの資金調達の可能性は大変興味深い」と語った。

JR東海は昨年11月ごろから公社側と協議を重ねてきた。ただ、公社が目指す17年開業の実現可能性については、アメリカ国内での手続きが残っていることなどから、JR東海社内でも見方が分かれている。
JR東海はアメリカへの高速鉄道の輸出を目指しており、今年1月にはワシントン-ボルティモア間を筆頭にペンシルベニア州周辺とテネシー州チャタヌーガ-ジョージア州アトランタ間の3路線を超電導リニアの輸出先候補に掲げた。
一方、新幹線はフロリダ州タンパ-オーランドなど4エリアを中心に売り込んでいる。
http://www.chunichi.co.jp/article/economics/news/CK2010041602000129.html