浅田真央の「世界女王」に難癖つけた韓国メディア、キム・ヨナの残映を追って勝者へのリスペクトなし
2014.4.5 07:00 (1/2ページ)[フィギュアスケート]
世界選手権のSPで世界最高得点を出し、大会を制した浅田真央。ただ、韓国メディアにとってはキム・ヨナを上回ったのが、お気に召さなかったようだ=さいたまスーパーアリーナ(大里直也撮影)
フィギュアの五輪イヤー・シーズンが幕を下ろした。掉尾を飾った世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)も3月30日に終了、今季を「集大成」と 位置づけていた浅田真央が、ショートプログラム(SP)でキム・ヨナ(韓国)の世界歴代最高(78.50点、2010年)を0.16点更新して、4大会ぶ り3度目の優勝を果たした。この快挙が面白くないのか、さっそく韓国メディアがケチをつけた。ソチ五輪を最後に現役を引退した「国民の妹」キム・ヨナの記 録が破られたことが我慢ならないようなのだ。
3月27日のSPで世界最高得点(78.66点)を出して臨んだ29日のフリー。浅田は冒頭 のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で惜しくも回転不足と判断されたものの、ミスらしいミスもなく、有終の美を飾るのにふさわしい力強いステップで観 客を魅了した。138.80点を獲得し、自己ベストとなる合計216.69点で優勝を手にした。
30日付の韓国紙・中央日報は電子版で、 浅田の合計得点に焦点を当て「世界選手権優勝の浅田真央、キム・ヨナは超えられず」と題して報じ、「バンクーバー五輪でキム・ヨナが立てた世界記録 228.56点を超えることはできなかった」と安堵感をにじませた。そして「ミスを連発しながらトップに立った浅田」と表現し、優勝にも「他の選手たちも ミスで点が伸びなかったため可能なことだった」と勝者に対するリスペクト(尊敬)をまるで感じさせない内容だった。
同様な雰囲気は、浅田がSPで世界最高得点を出した翌日の報道にも漂っていた。
28日付の中央日報は「キム・ヨナのいないフィギュア選手権」と記事の冒頭から挑発的だ。「高得点の裏には、自国・日本で開かれた大会という利点 も無視できない。浅田はこれまで自国で開かれた国際大会で比較的甘い点数をもらっていた。昨年11月、東京で開かれたグランプリシリーズ第4戦(NHK 杯)では、トリプルアクセルをすべて失敗したにもかかわらず207.59点の個人合計最高記録をマークして優勝した。ISU(国際スケート連盟)を後援す るスポンサー13社のうち11社が日本企業だ」とまで批判した。
「失敗」と書くと、一般的には「転倒」を連想しがちだが、浅田はNHK杯のフリーで、冒頭の3回転半ジャンプはわずかに回転不足と判定され、SPでは両足での着氷だったものの、転倒などの大きなミスがあった訳ではない。
スポンサーやISUまで持ち出した韓国メディアの心の底には、ソチ五輪でキム・ヨナが受けた開催国有利な「不公正」な判定問題が重く潜んでいる。中央日報は「フィギュアスケートはソチ五輪を機にホーム利点論争が改めて提起された」などと脱線気味な結論で締めている。
当の浅田は、今後の進退について明言しておらず、「やるなら覚悟が必要。その決意ができればやりますし、そういうものがわき出てこなければ、できないんじゃないかと思う。今すぐ答えを出す必要はないと思っています」と語った。
そんな浅田の心境を受けるような形で、朝鮮日報は浅田が現役を続行した場合、ISUが「高難度の技を奨励する傾向は顕著になっている」と説明し、浅田の代 名詞、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をあげて「ヨナ引退で真央の天下?」と題した記事(29日付)を掲載した。どうしてもキム・ヨナと比較しなけ れば納まらない雰囲気がありありなのだ。