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日本の「森林総合研究所」が
ついに「桜」問題を決着しました。

「染井吉野」など、
サクラ種間雑種の親種の組み合わせによる
正しい学名を確立
【概要】
国立研究開発法人森林総合研究所は岡山理科大学と共同で、
サクラの種間雑種について、形態や遺伝情報に基づく最新の知見を
踏まえて分類体系を再検討し、正しい学名を整理しました。
栽培品種の「染井吉野」は、エドヒガンとオオシマザクラの雑種に
由来するひとつのクローンであることが明らかにされています。
その学名は、エドヒガンとオオシマザクラの雑種であることを示す
Cerasus × yedoensisと栽培品種名の‘Somei-yoshino’とで、
Cerasus × yedoensis ‘Somei-yoshino’と表記されます。
しかし、親種の組み合わせが異なるサクラに対しても、
形態が似ていることからC. yedoensisの学名が用いられることがあり、
サクラの分類に誤解や混乱が見られました。
形態や分子遺伝情報に基づいた最新の成果を踏まえて
分類学上有効な学名を検討した結果、C. × yedoensisの学名は
エドヒガンとオオシマザクラの種間雑種に限って適用すべきことを
明らかにしました。
一方、エドヒガンとヤマザクラの種間雑種にはC. × sacra(モチヅキザクラ)、
エドヒガンとカスミザクラの種間雑種にはC. × kashioensis(カシオザクラ)
の学名が適用されることを明らかにしました。
済州島産のエイシュウザクラは、C.yedoensisの変種として扱われることがあり、
「染井吉野」の起源説も唱えられていますが、C. × yedoensisとは
親種の組み合わせが異なる
エドヒガンとオオヤマザクラの種間雑種C. × nudifloraとして区別され
「染井吉野」とは系統が異なることがわかりました。
本研究成果は、2016年12月22日にTaxon誌でオンライン公開されました。
【内容】
「染井吉野」および関連するサクラの学名について、記載論文および
タイプ標本(学名の基準となる標本)をもとに分類を検討しました。
これまでタイプ標本が指定されていない学名には、
新たにレクトタイプ(選定基準資料)や
ネオタイプ(新基準資料)を指定しました。
次にタイプ標本、あるいはタイプ標本が採取された
原木からクローン増殖された個体を用いて形態観察および
核DNAの分析をおこない、その親種について検討しました。
この結果、分析対象としたサクラは、いずれもエドヒガンと4種のサクラ
(ヤマザクラ・カスミザクラ・オオヤマザクラ・オオシマザクラ)との
種間雑種と認識されました。
これらの種間雑種には、
それぞれ
エドヒガン+ヤマザクラ=C. × sacra(モチヅキザクラ)、
エドヒガン+カスミザクラ=C. × kashioensis(カシオザクラ)、
エドヒガン+オオヤマザクラ=C. × nudiflora(エイシュウザクラ)、
「済州島の王桜はこの品種に含まれる。」、
エドヒガン+オオシマザクラ=C. × yedoensis 、
「ソメイヨシノ(somei-yosino)はこの品種です。」
という学名を適用するべきことが明らかになりました。
韓国済州島のエイシュウザクラは、これまでC. yedoensis の変種
として扱われ、「染井吉野」の起源とする説が唱えられてきました。
しかし、
エイシュウザクラは、エドヒガンとオオヤマザクラの
種間雑種のC. × nudiflora であり、
「染井吉野」が含まれる
エドヒガンとオオシマザクラの種間雑種とは
親種の組み合わせが異なることを
明らかにしました。
